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和札日記:「KATAGAMI style」〜世界が恋した日本のデザイン〜

京都国立近代美術館で行われている

「KATAGAMI style」に行ってきました。

http://katagami.exhn.jp/

 

日本の型紙の歴史をはじめ、

型紙の模様から影響を受けた欧米の実際の家具や工芸品、テキスタイルなどが

型紙と一緒に並べられ紹介されていていました。

日本古来の型紙がいろんな国のデザインの装飾に

影響している様子が伝わってきてとても興味深い内容でした。

 

今日は、和札の名刺にもなっている型紙の「八重菊唐草」をご紹介。

こちらは和札にご協力いただいている近江染工さんの工房での様子です。

型友禅は、このように一反の端から端を固定し、

上に版を置いて色を載せて作業されています。


wafuda0802-1.jpg

 

こちらは「八重菊唐草」の型紙です↓

 

wafuda0802-2.jpg

 

 

この型紙から出来た和札の名刺は、2色展開となっています。

 

型紙のモチーフとなっている

姿、色、香りとすべてに優れた菊は、奈良時代から平安時代にかけて渡来。

多くの工芸品や絵画の題材に使われてきました。

現在はおめでたい吉祥紋様として季節を問わず好まれています。

 

この黄色とピンクの組み合わせは、実は若い女の子に一番人気の柄です↓

 

00072.jpg

 

 

 

ブルーとグレーの組み合わせは、

今の季節にもぴったりの涼しげな色合いになっています。

シックな雰囲気のものが好きな方にもおすすめです↓

 

00076.jpg

 

 ☆8月19日(日)まで京都国立近代美術館で行われている

『KATAGAMI style 世界が恋した日本のデザイン』

京都展のあとは、型紙の原点”伊勢型紙”発祥の地である三重県で

8月28日(火)から10月14日(日)まで行われるそうです。

http://katagami.exhn.jp/outline/index3.html

 

興味のある方はぜひ参加されてみてはいかがでしょうか☆

和札日記:伝統を現代に!大日本市から京都が学ぶこと

「日本の伝統工芸を元気にする!」そんな思いから始まった
伝統工芸メーカーによるバイヤー向けの展示会「大日本市」が
1月10~12日、京都産業会館で行われました。

会場にずらりと並んでいるのは服やバッグ、花火にカーペット…と
一見伝統工芸とは縁遠いものばかりですが
会場に並んでいる多くの商品に伝統工芸で培われた技術が使われています。

 

120116-1.jpg伝統工芸が持つ高級感や重厚感とは異なったカジュアルな雰囲気です

 


手紡ぎ手織り麻をはじめ、伝統工芸をベースにした和雑貨で
今日本で一番勢いがあると言っても過言ではない遊 中川(株式会社中川政七商店)をはじめ
カラフルな漆を使った漆器ブランド、aisomo cosomo(株式会社漆琳堂)や
日本産の花火を使用して大人向けにリパッケージしたfireworks(株式会社メソッド)など
全国から10の企業・14ブランドが参加していました。

<ちなみに今回出展された企業は以下の通り>
株式会社中川政七商店(奈良・雑貨)
有限会社マルヒロ(長崎・波佐見焼)
株式会社工房織座(愛媛・ストール)
堀田カーペット株式会社(大阪・カーペット)
株式会社漆琳堂(福井・漆器)
バッグワークス株式会社(兵庫・バッグ)
有限会社廣瀬染工場(東京・ストール)
株式会社メソッド(東京・花火)
上出長右衛門窯(石川・九谷焼)
株式会社タダフサ(新潟・包丁)
 

 

 

120116-3.jpg株式会社中川政七商店の鈴江さんと株式会社漆琳堂の内田さん

 



大日本市の主催である中川政七商店の広報担当、鈴江さんにお話を伺ったところ
「自社だけではなく、他の伝統工芸メーカーも一緒に元気にしていきたい、
という思いからこの展示会がスタートし、今回で3回目を迎えます。
作るということだけでなく売る、つまり入口から出口までを
しっかりブランディングすることが、
今の伝統工芸メーカーにとって大切なことだと思うんです。
ここ近年の本物志向を追い風にして、
‘なぜこの商品が良いのか’をしっかり伝えていきたいですね」と鈴江さん。

また出展されていた株式会社漆琳堂の内田徹さんは
「作ることに関してはプロでも、どう売ったらいいか分からない。
そんな企業はまだまだたくさんあると思います。
今までなら、直接小売店と繋がることはありませんでしたし、
漆の器が人気の雑貨店さまに置いていただくなんて想像していませんでした。
漆器と聞いて思い浮かべるような、黒や赤の一般的な漆器ではなく
新しいかたちの商品を作ることには周囲からの反発もありますが
今まで通りのやり方だけでは、産業は廃れていく一方。
伝統技術を使いながらも新しいことにトライして行きたいですね」
とのことでした。

京都でも伝統工芸の技術を使いながら
新しい商品を生み出している企業はあるものの
まだまだそれはごく一部です。
「一級品なのに売れない」と嘆く方が多い伝統工芸の業界にとって
大日本市のような新しい取り組みは目から鱗のはず。
他の地域の動きを参考にしながら、
近い将来京都からも新しいムーブメントが生まれることを期待します。

ちなみに「大日本市」は2月7日~10日まで東京・有明フロンティアでも開催されるそうですので
関東にお住まいの方、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

 

 

text by 鈴木 晴奈 

 

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和札日記:伝統とくらし

111213.jpg

もう随分前になりますが、今年の8月、京都大学と北京大学の学生の方に
「伝統とデザイン」について講義をさせていただきました。

この学生達はPUKUという団体で、
両都市が抱える問題点についてディスカッションしながら
日中間の交流を深めるという活動をされています。

今回のテーマは「伝統の創造性」。
古くからの技術を使いながら現代の生活にマッチするような商品を
職人さんにプレゼンするために、
伝統技術を生かした商品を作っている京都の企業へ
訪問されていました。

そんなわけで、私の方では和札のことをはじめ、
入社してから京都の伝統工芸について感じていることを
いろいろとお話させていただきました。
(写真はその様子。着物を作る際に使用する図案の紙を見せながら説明)

*

先日、報告書ができたということで代表の方々が来られ、
その時に中国の伝統工芸についてお話を伺いました。
中国も日本と同じように
現代でも生き残っていけるような商品を模索している状況だそうですが、
日本と中国では決定的に違うところが2点ありました。

1つ目は、伝統工芸品が売れないと言えども、中国は人口が多いため
日本ほど切迫した状況ではないということ。

2つ目は、伝統工芸品が日常のくらしに溶け込んでいるということ。
日本では伝統工芸品が職人の腕を要するものに対して
中国では材料が比較的簡単に入手できることや
それほど難しい技術を必要としないため、家庭でも作ることができるそうです。


くらしに溶け込むことが本来の伝統工芸品の在り方ですが、
今の日本では伝統工芸品が日常的に使われているとは言えない状況です。
家庭で作ることは難しいとしても、伝統工芸に触れるハードルを低くして、
本質は伝えつつも裾野を広げるような商品やサービスが
ますます必要になってくるんだろうなと感じました。

 

 

写真.jpeg

 

最後に、このような場を設けていただいた渡辺さん、横山さん。
どうもありがとうございました。
大変勉強になりました。

 

スズキ

雨さえも味方に/ファッションカンタータ開催!

5月には珍しい巨大台風がやっと去り、
つかの間の晴れ模様の京都。
先週末は雨音を聞きながらじっと部屋で読書、なんて方も多かったのではないでしょうか。
私もそうする予定・・・だったのですが
台風に負けじと、とあるショーを見に行ってきました。

 

 

 

7.jpg 

去る5/27、西本願寺にてファッションカンタータという和装と洋装のファッションショーが
降りしきる雨の中行われました。
時の綺羅をテーマに、洋装からはアナスイ、和装からは京都コレクション協議会の作家さんが作品を発表。
「雨が降っても美しいものはきれいである」という演出家方の言葉の通り、
したたる雨、薄暗いお堂にぱっと映える鮮やかな着物と洋装、
悪天候のため急遽用意したという蛇の目傘がうまくマッチして
京都らしい、魅力的な空間が演出されていました。

 

 

▽ ショーの様子▽

 

5.jpg

モデルの杏ちゃんも登場!

 

 

4.jpg

 

2.jpg13.jpg和装が大好きという元ちとせさん&中孝介さんも!なごり雪を熱唱

 

 

 


京都コレクション協議会代表の羽田登さんは
「昔は座布団に座る生活から膝前の柄が重要だったのが、
イスに座る生活に変わることによって帯より上の部分が重要になってきている。
作品を作っていく上で、古来の工法に固執するのではなく、
消費者の好みや生活様式の変化に柔軟に対応していかないといけない」と
着物離れが進む昨今の状況の中で、今作家がすべきことについて熱く語っておられました。


古典的な柄とはちょっと雰囲気の違う、作家独自の柄ゆきや色。
大胆な構図の着物の数々。
低迷気味の着物業界を打破するかのような勢いのある作品を見ることができ、
このショーが人を惹き付ける理由や意味を感じることができました。

 

写真・文/鈴木晴奈

和札日記:職人の未来

 

00120.jpg

 

 

職人醤油.comというサイトを運営されている方とはじめてお会いしました。

この方との出会いは、私が半年ほど前、
醤油のギフトをインターネットで購入したことから始まります。


職人に対するリスペクト
いい品物を売ろうとする姿勢
「高級品ではない」適正な価格


これらをモットーに職人醤油.comを運営しておられ、
フィールドは違えども和札のポリシーと同じものを感じました。

*

着物に限らず、職人さんが口々に言うのは
「まっとうに商品を作っていても大量生産品にはかなわない」ということ。
これは醤油の世界も同様だそうです。
かと言って、ネットで直販なんて言語道断。
職人の方は、とかくウェブサイトで商品を売るということを嫌うとのことです。


今までは「売る」仕事は他にまかせておけばどんなものでも売れた時代でした。
けれでも、今はそんな簡単なことではありません。
ウェブで自ら商品を売っていくことも時には必要です。

 

  


問題は、作るブロは売り方が分からないため、どんなにいい商品でも埋もれてしまう
売るプロはどんなにクオリティーの低いものでも売ってしまう
ここに、ウェブのすごさと恐ろしさがあると思います。


なんでも作ります、では通用しない時代。
価格競争に巻き込まれず、「らしさ」を持って真摯にものづくりをしていくこと。
そして適正な価格で売って行くこと。
そのためのツールのしてのウェブサイト。
職人醤油.comはそういう意味でうまく機能しているな〜と思った次第です。

*

あくまでも作り手が主役の和札。
作り手と売り手が同じ方向を向いて、いい仕事をしていきたいと
改めて思いました。

 

 text by  鈴木晴奈

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